●特殊汎用万能機動兵器 コスモ・シャドウ 改・改「ガイン」
長き時の
外観上の大きな変更点として、機体各所にブルーメタル製ブレードが多数装備されている。
生成に莫大な時を要するブルーメタルだが、千年を越える時間を経た事で、充分な質・量を確保する事が可能となった。
これらは、背部のものと比べ規模は小さいながら、インパクト・ドライブの機能も内蔵しており、更にブレード状となった事で、インパクト・ドライブの為に特化した四角錘形状と違い、攻撃・防御・機動 全てに柔軟な応用が可能となっている。
とはいえ、元々 背部の一基のみで機体制御していたものを、全身に分散配置したのは、GAINの
逆説的では あるが、嵯峨の論理演算能力の異常な高さが見て取れる。
嵯峨を失った事で、無制限のエネルギーを行使する事は出来なくなった為、補助エンジンとして新たに核融合動力炉を獲得している。
更に、同様の理由から、嵯峨の能力に依存していた装備(ブレイカー・ライフル 等)は使用不可能となっている。
新規に装備された肩部のモジュールは、本体とは別個に動力炉を持ち、攻防に使用可能な各種装備を内蔵する。
防御機構の幾つかも復活しているが、ディメンジョン・クリスタルは失われたままの為、替わりに両腕に複合機能を有する小型シールドが装備されている。
この小型シールドは、絶対的な防御能力を付加していたディメンジョン・クリスタルの穴を埋めるべく、表面に超臨界状態の空間を内包したフィールドを展開、相転移に近似した現象を引き起こし、あらゆるエネルギーを減衰させる。
ディメンジョン・クリスタルが失われた事に伴い、単機でのHFドライブは不可能となっている。
また、機体構造がマシンセルの単純集合構造から変化した事で、嵯峨でなくとも操れるようになっている。
ただし、あくまでGAINによるGAINの為の機体である
ある意味では、G・サジタリアス艦載機群の特徴を全て兼ね備えた、真の最終形態とも言える。
嵯峨の操っていた頃からすれば、パワーダウンは
本来ならば名称は「コスモ・シャドウ 改・改」である筈だが、搭乗者に名乗ったGAINの名が、そのまま呼称となる。
変更箇所・装備の多くは、元々 嵯峨が
操縦方式はダイレクト・リンク・システム。
これは、
重力下では問題は少ないものの、無重力においては三次元の空間認識能が必須。
質量その他により生じる感覚の差異は、“感覚としての重さ”としてフィードバックされ、この為、初期のロックには想定外の負荷が掛かっていた。
現在におけるGAINのポジションは、創造された当初と同じくナビゲーターのままであり、機体の制御権は有していない。
ブルーメタルの精製や、機体の再構築が何故 可能となったのか。同時に、元来30mを越える大型機であったにも関わらず、外観の変化無しに六割程度(細かい事だが、頭部と その他の部分の縮小率は異なり、コクピット スペースは二割減程度に留まっている模様)まで縮小したのか、等は、現時点では謎である。
余談ではあるが、航宙艦を拳の一撃で沈めていた あれは、あくまで嵯峨の能力に因る所であり、現在は、マニピュレータそのものを攻撃に使う事は出来ない(同じ事を しようとすれば、マニピュレータが損壊するだけである)。
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・肩部 ブルーメタル ブレード 肩部の追加ユニットに接続された片刃の剣、「ブルーメタル ブレード」は、マニピュレータで保持して取り回す事が可能な他、ブレードを納めた基部より脱着 出来、遠隔誘導端末としての使用も可能。その刃先は、微細な振動によって物質の固有振動数に影響を与え、触れた物を分子分解する。現有の近接兵装と異なり、“切り裂く”武装であり、その切れ味は、あらゆる通常物質を紙の様に切断する。
・腕部シールド 内蔵バルカン砲 前腕部の装甲が除去された為、内蔵されていたバルカン砲は、砲身数を半分に減らした上で、腕部シールドに移設された。
・腕部シールド ブルーメタル クロー 腕部 爪状三連ブレード「ブルーメタル クロー」は、通常時は腕部シールド内に格納されており、必要に応じて射出される。これを利用し、パイルバンカーの様な使い方をする事も可能。
・ビーム・ブレード 励起させた重金属粒子を、剣の形状に設定された強磁界空間内に解放したもの。単純な破壊力も もちろん高いが、粒子を保持している磁界自体も、その強力さ故、対磁力防護された電子機器にもダメージを与える事が可能。応急装備ゆえに、常にマニピュレータで保持していたビーム・ブレードが、脛部の追加ユニットへ格納可能となった。これに伴い、装備数が2基に増えている。巡航形態時には、格納状態でビーム・ガンとしての使用が可能。収束率に難があり、破壊力は高いが、射程は短い。
○SPEC
型式 | 可変戦闘モジュール(特殊汎用万能機動兵器) |
制式番号 | XBH-01-3 |
呼称 | ガイン |
全長(巡航形態) | 22.1m(キャノン含む) |
全高(人型形態) | 20.6m(自由稼動するキャノンを含む為、変動あり) |
頭頂高 | 18.5m |
キャノン長 | 16.4m |
通常時重量 | 17.3t |
発動機 | HTハイパートリチウム−11A型発動機 |
コンピュータ | G・サジタリアス搭載ブラックボックス・コピー |
搭載AI | GAIN(Guardian・Advanced・Intelligent・Navigater) |
構造 | 単分子結晶モノコック構造 |
構造材 | 軽金属複合アモルファス合金 |
エンジン | フォトン・デジェネレイト・エンジン |
サブエンジン | 核融合動力炉 |
推進装置 | インパクト・ドライブ |
防御システム | (外層から) グラビトン・ウォール 超伝導バリア(反発フィールド発生器) EMC(Electro-Magnetic-Cyclone) 腕部シールド 及び兵装転用 |
武装 | ブルーメタル・ブレード(肩部/腕部シールド/脚部) バルカン砲(腕部シールド内蔵)/4門(片腕2門) ビーム・ブレード/2基 |
特殊装備 | マルチプル・ディスチャージャー/( |
乗員 | 1名 |
補足 | 主な変更点 : 各ハードポイントへの、複合機能ユニットの追加装備(取り外し不可) |